全日本選手権

フィギュアスケート全日本選手権最終日、女子フリープログラムを見に行ってきました。
前日行われた男子フリーでは、一位と二位の順位が後になって入れ替わるというなんとも後味の悪い終わり方でした。最終的には1位高橋大輔君、2位織田信成君です。やり直しの表彰式に出てきた織田君、ずっと泣いていました。幾らなんでも手際悪すぎです。記録上は1位と2位を入れ替えるだけだけど、心の傷はずっと残るんだから。

女子の試合の方は、最終滑走グループで滑った6人の実力がずば抜けていました。どの選手も大きなミスがなく、とてもハイレベルな戦いでした。結果は1位村主章枝ちゃん、2位浅田真央ちゃん、3位荒川静香ちゃんです。
一番感動したのは村主章枝ちゃんでした。ウォームアップの時点では、ジャンプがうまく決まっておらず、見ていて不安だったんだけど、本番では全てきっちりと決めてきました。その精神力の強さは、日本女子選手の中で一番だと思います。ジャンプが得意でない彼女の持ち味はその表現力。彼女の演技が終わった後、涙がこみ上げてしまいました。
真央ちゃんは、あっさりと2回のトリプルアクセルを決めちゃいましたね。天真爛漫な彼女の雰囲気そのままの滑りは、「すごい」というよりも「微笑ましい」と思ってしまいます。凄さを感じさせないところが、彼女の凄さ。ジュニア世界選手権への出場が決まっています。
前回ソルトレイクに行けなかった荒川静香ちゃん。あまり感情を表に出さない彼女ですが、世界選手権に優勝した辺りからの彼女は、本当に美しいです。凄みのある美しさ、オーラが漂ってきます。トリノでどこまで上に昇れるか、本当に楽しみです。昨日の彼女は小さなミスもあり、100パーセントの出来ではありませんでした。それでもスタンディングオベーションが起きました。「トリノへ行って欲しい」という思いがこもったスタオベだったような気がします。
安藤美姫ちゃんはグランプリファイナルより、体が絞られていました。演技もそのときよりは良かったんですが、他の選手が良すぎました。オリンピック代表に選ばれはしましたけど、今まで順調にキャリアを積み重ねてきた彼女が、初めて追われる辛さ、大変さを味わった大会だったんじゃないでしょうか。